ユーキャンとスタディングの宅建講座、64,000円と29,800円の差はどこに出る?
テレビCMでおなじみのユーキャンと、スマホで学ぶスタディング。給付金を引いた実際の負担額、テキストの厚み、質問と添削の回数を公式の表記で並べ、どんな生活の人にどちらが合うかを書きました。
宅建の講座を探し始めると、まず名前が浮かぶのがユーキャンという方は多いと思います。一方で、ネットで調べるとスタディングの名前もよく出てきて、「値段が倍も違うけど、何が違うの?」と手が止まってしまいますよね。
この記事では、ユーキャンとスタディングの宅建士講座を、給付金を引いたあとの負担額・教材・質問と添削・勉強期間の4つで並べました。私はスタディング宅建士講座で勉強して39点で合格しましたが、ユーキャンは受講していないので、ユーキャン側は公式サイトの表記をもとに書いています。
先に答え:机に向かえる人はユーキャン、スキマ時間で進める人はスタディング
両方の公式サイトを読み比べて感じたのは、どちらも「満点ではなく7割を確実に取る」講座だということです。ユーキャンは「合格に必要な7割に絞った教材」とはっきり書いていますし、スタディングも合格点の少し上を最短で取りに行く作りです。
違うのは、その7割にどんな道具でたどり着くかです。

| 比べるところ | スタディング | ユーキャン |
|---|---|---|
| 受講料 | 14,960〜29,800円 | 64,000円 |
| 給付金 | 対象外 | 一般教育訓練の対象 |
| 教材の中心 | スマホの動画と問題 | フルカラーの紙テキスト |
| 質問・添削 | 質問券10枚 | 1日3問まで・添削7回 |
- ユーキャン:紙に書き込みながら覚えたい/添削で区切りをつけながら進めたい/給付金を使える働き方をしている
- スタディング:机に座る時間がほとんど取れない/費用をできるだけ抑えたい/分からないところは自分で検索して進められる
※料金・内容は、どちらも2026年10月時点の公式サイトの表記です。質問券10枚が付くのはスタディングのコンプリートです。申し込み前に必ず公式サイトで最新の情報を見てください。
料金:給付金で20%戻っても、差は2万円以上残る
まず、払うお金です。ユーキャンの公式サイトでは、宅建士講座の受講料は次のとおりです。
- 一括払い:64,000円
- 分割払い:4,980円×13回(総計64,740円)
- 送料はユーキャン負担
スタディングは3コースあり、紙の冊子が付くのはスタンダードとコンプリートです。

| コース | 受講料 | 紙の冊子 |
|---|---|---|
| ミニマム | 14,960円 | なし |
| スタンダード | 24,800円 | あり |
| コンプリート | 29,800円 | あり |
ユーキャンは給付金で実質51,200円
ユーキャンの宅建士講座は一般教育訓練給付金の対象です。雇用保険に入っていた期間などの条件を満たし、講座を修了すると、受講料の20%がハローワークから戻ってきます。
64,000円の20%は12,800円なので、実質の負担は51,200円です。それでも、スタディングのコンプリート(29,800円)より21,400円高い計算になります。
給付金は、講座を修了してからハローワークに申請して受け取ります。また、働いていない期間が長い方や、過去に制度を使った方は対象にならないことがあります。ユーキャンの費用ページに簡単な診断があるので、先に試しておくと安心です。
スタディングは給付金の対象ではありませんが、無料登録でもらえる割引クーポンと、合格したときのお祝い金3,000円があります。今の割引の内容はスタディングのクーポンの記事に載せています。
教材:薄い紙テキスト3冊か、スマホの動画か
ここが一番の分かれ目です。
ユーキャンは、フルカラーの紙テキストが主役です。基礎テキスト3冊と、よく出る過去問を集めた実戦テキスト3冊、仕上げの完成テキストが届きます。公式サイトでは「基礎テキストは3冊のみ」と、薄さを強みにしています。
最近はユーキャンも「合格デジタルサポート」として、デジタルテキスト・動画講義・Webテストをスマホで使えるようになりました。基礎テキストの大部分には動画講義が付いています。
スタディングは、スマホの動画講義と問題演習が主役です。紙の冊子はコンプリートとスタンダードに付きますが、あくまで手元で見返す用で、勉強の中心はスマホです。

| 勉強の場面 | スタディング | ユーキャン |
|---|---|---|
| 電車で立ったまま | ◯ 片手で動画と問題 | △ デジタル版なら可 |
| 机で書き込みながら | △ 冊子付きのコースで | ◯ 紙に直接 |
| 家事をしながら耳だけで | ◯ 音声で聞ける | △ 動画は画面前提 |
私の場合、平日は通勤の電車、昼休み、子どもを寝かしつけたあとの時間を足して1日3〜4時間でした。机にまとまって座れたのは休日くらいです。この生活だと、紙のテキストを広げる場所と時間がそもそもありませんでした。
画面を見ずに聞けるので、家事をしながらでも1講義進みます。これがなかったら3〜4ヶ月では間に合っていなかったと思います。やり方は耳学の記事にまとめています。
逆に、机に向かう時間がしっかり取れて、紙にマーカーを引かないと覚えられない方なら、ユーキャンの紙テキストのほうが頭に入りやすいはずです。ここは向き不向きなので、どちらが上という話ではありません。
質問と添削:人に見てもらう回数はユーキャンが多い
サポートの手厚さでは、ユーキャンに分があります。

| サポート | スタディング | ユーキャン |
|---|---|---|
| 質問 | 質問券10枚 | 1日3問まで |
| 添削 | なし | 7回(模擬試験1回を含む) |
| 過去の質問の検索 | ◯ ほかの受講生の質問と回答を読める | ― |
ユーキャンは1日3問まで質問でき、添削課題を7回出せます。公式サイトに載っている合格者の声にも、「メールで質問したら翌日に返事が来た」という話がありました。勉強のペースを人に見てもらいながら進めたい方には、ここが64,000円の中身の大きな部分です。
スタディングの質問券は、コンプリートでも10枚です。そのかわり、ほかの受講生がした質問と回答を検索して読めるので、私は分からないところが出たらまず検索していました。たいていの疑問は、同じところでつまずいた誰かがもう聞いてくれています。
多ければ安心、というものではありません。調べて分かると気持ちいいタイプなら、スタディングの検索で足ります。誰かに確かめないと先に進めないタイプなら、ユーキャンの1日3問は心強いはずです。
勉強期間:ユーキャンは6ヶ月、私は3〜4ヶ月だった
ユーキャンの標準学習期間は6ヶ月です。申し込んでから試験までが6ヶ月に満たない場合は、翌年の試験まで指導を受けられる仕組みになっています。
私がスタディング宅建士講座で勉強したのは約3〜4ヶ月でした。平日3〜4時間、休日5〜6時間なので、時間の合計で見ると決して少なくはありません。短く済んだというより、細切れの時間を毎日積み上げた結果です。
動画でひと通り
通勤と家事の時間に講義を倍速で。まずは全体を1周
問題を解いて復習
間違えた問題はAIが復習に回してくれるので、次にやることで迷わない
模試と過去問
本番の形で時間を計って解く。苦手な論点だけ戻って見直す
本番は合格点33点のところを39点で、6点上でした。満点を狙う勉強ではなく、7割を確実に取る勉強で足りたということです。この考え方はユーキャンの「7割に絞る」方針とも同じなので、どちらを選んでも勉強の向きは間違っていません。4ヶ月の進め方は勉強スケジュールの記事に書いています。
合格実績:数字の出し方がそもそも違う
ユーキャンは公式サイトで、過去10年間(2015〜2024年の試験)の合格者が12,974名と出しています。これは受講生へのアンケートで「合格した」と答えた人の数です。
スタディングは合格率を公表しておらず、合格者の声とお祝い金の制度を続けています。
合格者の人数や合格率は、何人を対象にどう数えたかで大きく変わるので、2つの講座の数字を直接比べることはできません。長く続いている講座で、毎年たくさんの合格者が出ているという点では、どちらも安心して選べます。
気になるところ:どちらにも弱いところはある
片方だけを持ち上げても参考にならないので、気になる点を両方書いておきます。
- 質問券はコンプリートでも10枚まで
- 添削のように、人に答案を見てもらう仕組みはない
- 給付金の対象ではない
- 動画が中心なので、外で見るとデータ通信量を使う
- 給付金を使った実質の金額は51,200円
- 申し込み時は64,000円をいったん払う必要がある
- 紙のテキストが中心なので、移動中の勉強はデジタル版頼みになる
スタディングで困ったことは、ほかにもデメリットの記事にまとめています。申し込んでから「こんなはずじゃ」とならないよう、先に目を通しておいてください。
ちなみに、ユーキャンは教材が届いてから8日以内なら返品できます。スタディングは申し込む前に無料講座で中身を見られます。どちらも「合わなかったらどうしよう」を減らす仕組みはあるので、迷ったら一度中身を見てから決めるのが確実です。
ユーキャンとスタディングのよくある質問
初めて法律を勉強する人には、どちらが向いていますか?
どちらも初学者向けに作られています。私は法律の知識ゼロ、不動産の仕事の経験もゼロからスタディングで始めました。人に質問しながら進めたいならユーキャン、動画を見て分からなければ自分で調べたいならスタディングです。
ユーキャンの給付金は誰でももらえますか?
もらえません。雇用保険に入っていた期間などの条件があり、講座を修了してから申請します。対象になるかどうかは、ユーキャンの費用ページの診断か、お近くのハローワークで確かめてください。
紙のテキストがないと不安です。スタディングでも大丈夫ですか?
スタンダードとコンプリートには紙の冊子が付きます。ただ、勉強の中心はスマホなので、紙をメインにしたい方はユーキャンのほうが満足できると思います。冊子の使い方は冊子付きコースの記事に書いています。
10月の今から申し込むと、どちらも来年の試験向けになりますか?
今年の試験が終わったあとの申し込みは、どちらも翌年の試験に向けた勉強になります。ユーキャンは標準学習期間が6ヶ月で、試験まで届かない場合は翌年の試験まで指導が続きます。スタディングも申し込む年度の講座を選べば、翌年の試験に向けた内容で始められます。
まとめ:差額の約2万円で何を買うかで決める
ユーキャンとスタディングを、公式サイトの表記をもとに比べました。
■ この記事で分かったこと
- 料金:ユーキャンは64,000円(給付金を使って実質51,200円)、スタディングは14,960〜29,800円
- 教材:ユーキャンは薄めのフルカラー紙テキスト、スタディングはスマホの動画と問題
- サポート:質問1日3問と添削7回のユーキャンが手厚い
- 方針:どちらも「満点ではなく7割」を取りに行く講座
差額の2万円ほどで買えるのは、紙の教材と、人に答案を見てもらう安心です。それが要る方はユーキャンを選んで後悔しないはずです。
私は仕事と子育てで机に向かう時間がなく、まとまった勉強時間を前提にした講座は続けられないと思っていました。スマホで細切れに進めたスタディング宅建士講座で39点を取り、その後の賃貸不動産経営管理士とFP2級も同じやり方で合格しています。「時間がない」が一番の悩みなら、スタディングから試してみてください。
ほかの講座もあわせて比べたい方は、フォーサイトとの比較、アガルートとの比較、5つの選択肢を並べた宅建通信講座の比較もどうぞ。
あわせて読みたい
宅建通信講座の比較|安いのはどこ?スタディングとユーキャンの違いも
安さで選ぶならどこか。スタディング・フォーサイト・アガルート・ユーキャンの宅建士通信講座と独学を、料金・教材・質問サポート・合格率で並べました。迷う人の多いスタディングとユーキャンは、給付制度を使った場合の実質負担まで1つの章で比べています。
スタディングとフォーサイト宅建はどっち?料金・合格率・教材の比較
料金・合格率・教材・質問サポートの4点を、執筆時点の公式情報で並べました。スマホ中心の勉強で合格した経験から、どちらがどんな人に合うかを書いています。
スタディング宅建士講座の評判・口コミとデメリット7つ|わかりにくい時の対処も
良い口コミは「安い」「講義が分かりやすい」、悪い口コミは「ボリュームが少ない」「合格率が非公表」。約4ヶ月使って困った7つの弱点と、講義で分からない所が出たときに頼ったAI検索・Q&A検索の使い方をまとめています。