宅建の5問免除(登録講習)とは?合格率24.2%の差と受け方・注意点
令和7年度の公式データで、5問免除者の合格率は24.2%、一般受験者は17.2%でした。登録講習を受ける条件・流れ・費用と、未経験から不動産業界に入る道、免除目当ての転職をすすめない理由をまとめています。
宅建には「5問免除」という、本試験で5問ぶんのアドバンテージをもらえる制度があるのをご存じですか?令和7年度の公式データでは、5問免除を使った受験者の合格率は24.2%。一般受験者の17.2%を、7ポイントも上回っています。
本記事では、5問免除の仕組み・受けるための条件・合格率の差を、公式データと39点一発合格の経験をもとに解説します。「今は別の業界だけれど、いつかは不動産業界で働きたい」という方が使える裏ルートまで、注意点も含めて正直にお話しします。
結論:5問免除は合格率+7%の正式なアドバンテージ。ただし使えるのは不動産業界で働く人だけ
最初に結論をまとめます。
- 令和7年度の合格率は免除者24.2% vs 一般17.2%(公式データ)
- 受けられるのは宅建業に従事している人(従業者証明書が必要)だけ
- 将来不動産業界で働きたい人は、先に転職→5問免除→有利に受験という順番も選べる
- ただし「免除が欲しいから転職」はNG。順番を間違えないことが大前提
つまり5問免除は、「不動産業界で働くこと」とセットで手に入る制度です。今は別業界だけれど将来は不動産業界に行きたい、という方には、先に業界へ入ったほうが試験でも有利になるという、知っている人だけが得をする構図があります。
私は当時、まったく別の業界で働いていたので、この制度は使えませんでした。50問フルで受験して39点です。免除なしでも受かる試験ですが、受けられる環境にあるなら使わない理由がない、というのが合格者としての率直な感想です。
スタディングを実際に使った感想です。仮に合格点が35点なら、別の通信講座で半年みっちり勉強して45点で合格しても、スタディングでスキマ時間を活用した3ヶ月で40点で合格しても、手に入る資格は同じです。同じ合格なら、かけた時間が短いほうがコスパがいい——そういう意味で非常にコスパの良い講座です。
5問免除(登録講習)とは?免除される問題と試験時間
5問免除とは、国土交通大臣の登録を受けた機関が実施する登録講習を修了することで、宅建本試験の問46〜問50の5問が免除される制度です。
免除されるのは、次の5問です。

| 問題番号 | 出題内容 |
|---|---|
| 問46 | 住宅金融支援機構 |
| 問47 | 景品表示法(広告規制) |
| 問48 | 統計(地価・着工戸数など) |
| 問49 | 土地 |
| 問50 | 建物 |
この5問はいわゆる「その他の分野」で、暗記中心とはいえ統計のように毎年数字が変わる厄介な問題も含まれます。ここを勉強ゼロでスキップできるのが5問免除です。
- 出題数:50問から5問減る(問46〜50を解かない)
- 試験時間:2時間から10分短くなる(開始が13:10と10分遅い)
- 合格基準:一般とは別に設定(令和7年度は一般33点/免除者は45問中28点)
【公式データ】5問免除者の合格率は24.2%。一般受験者より7ポイント高い
「本当に有利なの?」という疑問には、公式データで答えられます。試験を実施する不動産適正取引推進機構が発表した令和7年度の試験結果がこちらです。

| 区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 一般受験者 | 194,542人 | 33,505人 | 17.2% |
| 5問免除(登録講習修了者) | 50,920人 | 12,316人 | 24.2% |
| 全体 | 245,462人 | 45,821人 | 18.7% |
※出典:不動産適正取引推進機構「令和7年度宅地建物取引士資格試験結果の概要」をもとに一般受験者分を算出
5問免除の受験者は、一般受験者より合格率が7.0ポイントも高い。倍率でいうと約1.4倍受かりやすい計算です。
ほかにも、次の2つが効いています。
- 免除科目の勉強時間を主要科目に回せる
- 受験者の多くが不動産業界勤務で、実務知識が下地になっている
「あと1点で不合格」の受験生が毎年何万人もいる試験です。最初から5問を持った状態で戦えることの大きさは、数字が証明しています。
5問免除を受けるための条件と流れ
ここが最大のポイントです。5問免除の登録講習は、誰でも受けられるわけではありません。
具体的には、不動産会社などに勤め、会社発行の従業者証明書を持っていることです。別業界の会社員・学生・専業主婦(夫)の方は受講できません。
条件を満たしている場合の流れは、次の3ステップです。
登録講習に申し込む
LEC・日建学院・TAC・ユーキャンなどが実施。従業者証明書の写しを提出
通信学習+スクーリング
約2ヶ月の通信学習のあと、会場で講習を受け、修了試験に合格
5問免除で本試験へ
修了から3年以内の宅建試験で5問免除が適用される
受講料は実施機関にもよりますが、15,000円前後が相場です。5問ぶんの得点を15,000円で買えると考えれば、1問あたり約3,000円。「あと1点」に泣く受験生が毎年何万人もいることを考えると、決して高い買い物ではありません。
講習内容から出題される確認テストのようなものなので、「講習自体が難関」という心配はいりません。
不動産業界で働きながら宅建を受ける3つのメリット
5問免除の条件が「不動産業界で働いていること」だと分かると、こういう考え方が生まれます。「将来は不動産業界で働きたい。それなら先に転職してしまえば、試験でも有利になるのでは?」 これは、理にかなった順番です。
働きながら受験するメリットは、5問免除だけではありません。
メリット①:仕事の会話が、そのまま試験勉強になる
不動産の現場では、重要事項説明・契約書・仲介手数料・登記など、宅建の試験範囲の言葉が毎日飛び交います。机の上の暗記だけでは実感が湧きにくい内容が、実務のイメージと結びついて理解できるようになります。
私は不動産経験ゼロで勉強を始めたので、権利関係や業法の用語を「見たことも聞いたこともない状態」から覚えました。正直、現場でこうした言葉に触れている人と比べて、スタート地点の差は感じました。
メリット②:職場の先輩=合格者に勉強法を聞ける
宅建業の事務所には、法律上5人に1人以上の宅建士を置く義務があります。つまり職場に必ず「合格した先輩」がいる環境です。
つまずいたときに「この分野どう勉強しました?」と聞ける相手が身近にいるのは、独学者にとって大きな支えになります。試験直前の心構えや当日の雰囲気も、経験者から直接聞けます。
メリット③:5問免除で合格率+7%の状態で受験できる
そして本記事の主役、5問免除です。入社して従業者証明書が発行されれば、登録講習を受けて合格率24.2%側の受験者になれます。
② 職場の合格者(宅建士)に直接聞ける
③ 5問免除で合格率+7ポイントの土俵で戦える
未経験から不動産業界に入るには?宅建Jobエージェントという選択肢
「でも、未経験で不動産業界に入れるの?」と思った方へ。結論から言うと、不動産業界は学歴・経験不問の求人が多く、未経験からでも入りやすい業界です。私のように高卒でも取れる宅建士という資格が重宝されていること自体、「入ってから育てる」文化の表れとも言えます。
とはいえ、未経験からの仕事探しを1人でやるのは大変です。そこで選択肢になるのが、不動産業界専門の転職エージェント「宅建Jobエージェント」です。
- 未経験OK・資格不問の求人も多数(宅建がなくても使える)
- 履歴書の添削・面接対策までサポート
宅建Jobチャンネル「宅建なくても不動産転職はできるんですか?」
動画によると、宅建Jobエージェントが扱う求人のうち、約85%は宅建がなくても応募できるそうです(動画公開の2024年3月時点)。理由として挙げられていたのは次の2つでした。
- 宅建は合格率15%ほどの難しい資格なので、応募の条件にすると人が集まらない。そのため条件をゆるめている会社が多い
- 求人票に「宅建士歓迎」とあっても、実際には社内の宅建士がもう足りている会社が意外と多い
「不動産業界で働きたい」という気持ちが固まっている方なら、転職→従業者証明書ゲット→登録講習→5問免除で受験という流れで、キャリアと資格取得を同時に前へ進められます。
注意:「5問免除が欲しいから転職」は絶対NG
ここまで読んで「じゃあ免除のために転職しよう」と思った方は、一度立ち止まってください。その順番は完全に逆です。
「試験に有利だから」も同じです。転職はあなたの人生とキャリアの話であり、たかが5問のために選ぶものではありません。不動産業界には向き不向きもあり、決して楽な仕事ではありません。
正しい順番は、こうです。
不動産業界で働きたい
まずキャリアの目的が先。ここが出発点
業界に入って働く
実務の中で宅建知識が自然と身につく
5問免除つきで受験
従業者の特権として講習を受け、有利に挑む
あくまで「不動産業界で働きたい」が大前提。5問免除は、その選択に付いてくるおまけです。順番さえ間違えなければ、キャリアと資格の両方を最短で手に入れられる、合理的なルートになります。
宅建の5問免除のよくある質問(FAQ)
登録講習はいくらかかりますか?どこで受けられますか?
受講料は15,000円前後が相場です。LEC・日建学院・TAC・ユーキャンなど、国土交通大臣の登録を受けた機関が実施しています。内容はどこもほぼ同じなので、料金と会場(スクーリングの場所)で選べば大丈夫です。
5問免除はいつまで有効ですか?
登録講習の修了試験に合格してから、3年以内に実施される宅建試験で有効です。1回落ちても、翌年・翌々年まで免除を使って再挑戦できます。
アルバイトやパートでも受けられますか?
雇用形態そのものより、勤務先から従業者証明書が発行されているかがポイントです。宅建業に従事していて証明書があれば受講できます。発行されるかどうかは勤務先によるので、まず会社に確認してみてください。
5問免除がなくても合格できますか?
できます。私自身、まったく別の業界で働きながら免除なしの50問フル受験で39点を取れました。免除がない方は、問46〜50の対策(統計は直前期に最新数字を確認する程度でOK)も含めて、勉強スケジュールを組めば十分戦えます。
まとめ:5問免除は「不動産業界で働きたい人」の合理的なルート
今回は、宅建の5問免除について、公式データと合格者の視点から解説しました。最後に要点をおさらいします。
- 5問免除=登録講習の修了で問46〜50が免除される正式な制度
- 合格率は免除者24.2% vs 一般17.2%(令和7年度・公式データ)
- 条件は宅建業に従事していること(従業者証明書)
- 不動産業界で働くと「実務=勉強」「先輩に聞ける」「5問免除」の三重の追い風
- 免除目当ての転職はNG
将来、不動産業界で働きたい方にとって、「先に業界へ入り、働きながら5問免除つきで受験する」のは、キャリアと資格を同時に進める合理的なルートです。まずは無料のエージェント相談で、未経験からどんな求人があるのかを見てみるところから始めてください。
すでに勉強を始めている方や、免除なしで挑む方へ。私が39点合格に使った勉強法は【スタディングで宅建に受かる完全ロードマップ】にまとめているので、ぜひ参考にしてください。免除科目を含む税・その他の8問をどう取るかは、勉強の順番と科目別の勉強法に書いています。
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